今回は常光寺のもう一つの名称にもなっている『最上稲荷様』についてお話していきます。
最上様は美しい女神のお姿で右手に鎌を持ち左肩に稲束を荷い、経巻を口にくわえた白狐にお乗りになっています。稲と鎌からは五穀豊穣の意味があります。そしてこの鎌はあらゆる悪因と煩悩を探り集め、容赦なくなぎはらい退治して、この世を清く・明るく・ふくよかにし、しかもその中で強く生き抜く姿・働く喜びの姿が表されています。つまり「開運の神」「慈悲としての神」「美の神」「五穀豊穣の神」「労働守護の神」「除厄の神」「諸徳具足(徳を十分に備える)の神」と、何とも計り知れない力をお持ちのオールマイティな神様なのです。
また「稲荷」=「キツネ」という発想をされる方が多いと思いますが、お稲荷様とは稲を荷う神様の事であり、そのお使いであるキツネを指すものではありません。もっとも狐は古来より神聖視されてきており、さらに最上様のお使いであるこの白狐様は、最上様を年中背中に乗せながら、御守護の役も務め、開山以来約1200年もの間、尊い法華経を毎日何百巻ともなく聴聞し続けられている為、形は動物ですが、内心は神仏の心となっておられます。
これは備中高松の最上稲荷の絵馬です。
次回ももう少し最上稲荷様についてお話します。
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