ひなまつり
「桃の節句」「上巳の節句」とも呼ばれ、三月三日に雛人形を飾り、女の子の健やかな成長を祝う行事です。
ご存知ですか?ひな祭りの常識!
◎お雛様を飾る場合、お正月の松飾りのように前日に慌てて飾るのではなく、立春(二月四日)頃から遅くとも一週間までに飾るのが一般的です。また、雛人形は子供の災厄の身代わりとなってくれる為、長い間身近におかず、節句が終わったらすぐにしまわなければ縁起が悪いと言われています。「雛人形の片付けが遅れると婚期が遅れる」という説もありますが、これは昭和初期に作られたもので、旧暦の場合、梅雨が間近である為、カビの心配もある事から、「季節のものを季節の節できちんと片づけるけじめないようでは、良いお嫁さんなれない」という躾の意味が込められているのです。
◎子供の身代わりを務めるお雛様は、姉妹でも共有できません。現在の住宅事情では難しいかもしれませんが、それぞれ一人ずつに用意してあげるのが一般的です。
◎子供が大きくなり、嫁いだら、お雛様のお役目は終わります。身代わりとなって災厄から守ってくれていたものですから、きちんと供養をして納めるのが理想的ですね。
なぜ、雛祭りにこれを食べるの?
「菱餅」 ルーツは古代中国の上巳節(じょうしせつ)で食べていた母子草のお餅で、「母と子が健やかであるように」との思いが込められています。それが日本で、厄除け効果があるヨモギの餅となり、江戸時代に血圧を下げるヒシの実を入れた白い餅、明治時代に解毒作用があるクチナシを入れた赤い餅が加わって三色となりました。また、「赤=桃」「白=雪」「緑=草(新芽)」を表しており、三月の情景を表現しています。
「ひなあられ」 野外で雛遊びを楽しむ際の携帯食料が由来です。菱餅を砕いて作ったという説もあります。
「桃花酒・甘酒」 元々、桃が百歳を表わす「百歳(ももとせ)」に通じる事から、桃の花をひたした「桃花酒」を飲む風習がありました。江戸時代から白酒が好まれるようになりましたが、アルコール度数が10%前後のお酒なので、子供でも飲める甘酒が主流になりました。
「ハマグリ等の二枚貝」 二枚貝は対の貝殻しか絶対に合わない事から、良縁の象徴とされています。
「ちらし寿司」 「蓮根=見通しがきく」「エビ=長生き」「豆=健康でまめに働ける」等の具が祝いの席にふさわしく、三つ葉・卵・人参等の華やかな彩りが春らしい為、定番メニューとなりました。
次回はお彼岸についてのなるほど講座です。おたのしみにw