2019年11月25日月曜日

あまちゃんママの独り言③

あまちゃんママの独り言③
~携帯電話を取りに来られた方へ~

ここ最近、自分勝手な大人のせいで子供の心が傷付けられる・・という被害が起きていますね。私も一人の母親なので、自分の子供がいつかある日突然誘拐でもされたら・・と思うと将来への不安を感じます。そんな中で、お寺という存在は絶対的信頼のあるべき場所でお坊さんは絶対的信頼のおける人間だと思っていたのですが、周りはそう思ってはいないのだな・・と感じた出来事がありました。

私の主人の失敗談です。ある日の早朝、お寺の近くの公園で主人は子供用の携帯電話を拾いました。「持ち主の子供さんも親御さんもきっと探しているはず!早く持ち主の元に返さなければ!」と思った主人。子供さん用の携帯なのですぐに”ママ”の電話番号が出たらしくその番号にかけて、出たお母さんにこう言ったそうです。「今公園でこの携帯を拾ったのですが、私はすぐ近くの『常光寺』というお寺の者です。良かったらこの携帯をお寺で預かっておくので取りに来られませんか?」その時、主人はそのお母さんの様子を「今日は祝日だからまだ寝起きだったみたいで不機嫌だったのかな」と言っていました。でも、後から考えるとそれは違っていたようです。

その日の午前中は息子の保育園の発表会で、私も主人も不在にしていました。その間にお電話したお母さんが携帯を取りに来られたそうです。対応していた母曰く、とても綺麗なお母さんだったんだけど、何だか怒っていたみたいでお礼も言わず受け取って行かれたそうです。母と私達は「何でだろうね~何か悪いことしたのかな~」と3人で考えました。

「知らせる為とはいえ、こちらからかけたのがいけなかったんやない?」

という結論に達し、何もせずにただかかってくるのを待ってれば良かったんだね・・。という話で終わりました。

その後、小学生の女の子が誘拐され保護されたというニュースを見て母は言いました。「私この前の事思い出したけど、もう携帯とか拾ったら遠くても何でも警察に届けないかんね。色々考えて親切にしたつもりでも、結局親御さんは警戒してるから不審に思われるだけやもん。」

まさにその通り。でもとても悲しい世の中ですね。『駆け込み寺』という言葉もいつか消えてしまうような気がしてしまうほど、お寺や僧侶への信頼って薄くなったんだな・・と感じた出来事でした。

決してそのお母さんが悪いと言っているのではないんです。そんな風に警戒せざるをえなくなった社会が残念なんですね。昔だったら「ウチの子供がすいませ~ん😝」と気軽に知らない大人にも言えたのかもしれません。でも「人の携帯見るなんて何されるかわかったもんじゃない😤」と誰に対しても思ってしまう世の中にいつの間にかなってしまったんですね。

それでも、近所の子供たちや親御さんたちが『ここなら警察と同じ位信頼できる』と思っって頂けるようなお寺でありお坊さんになりたいと強く思った今日この頃でした。

最後に、携帯電話を取りに来られたご近所のお母様へ
とっさの事とはいえ、警戒され不快に思われた事と思います。主人もお母様の番号含め、携帯の中身を記録したりはしていませんのでご安心下さい。ご配慮が足らず失礼致しました。ご縁がありましたら、いつかご家族で御参詣や散策にいらして頂けると幸いです。
常光寺


2019年9月29日日曜日

あまちゃんママの独り言②

長引く風邪には要注意‼

ちょくちょく投稿するつもりのブログでしたが・・気づけば未完成の”下書き”ばかりが溜まっていました😅いかんないかんな・・と思いながら、お彼岸も明け少し落ち着いた今日この頃、ある出来事があったので、今度こそ投稿😇

今月の15日頃、朝起きたら「喉が痛いな~」から始まり風邪を引いていました。ただ、同時に息子も引き始めており、ひどくなってはいけないので小児科へ。ついでに私の分もお薬を処方してもらいました。

23日にお彼岸の施餓鬼会があり、法要後にお話をさせて頂くことに。私は当日にはもう風邪も治っていると思い込んで内容を考えていました。その内容の中身に、私が若かりし頃ボイストレーニングをかじっていたというお話も入っていたのですが、結局そのお話を鼻が詰まったまましたあげく、歌まで歌ってしまったという最悪の事態(笑)元々歌がそんなに上手い訳でもなく志半ばで辞めてしまった上に、さらには鼻づまり😱今思えば、穴があったら入りたい💨

ちなみに、歌のトレーニングの一環でよく鼻歌で歌を練習させられていました。先生がおっしゃるには鼻歌ができないと歌は上手くならないそうです。それほど歌う人にとって鼻は大事なので、歌手の方で鼻炎持ちの方は手術をしたりするそうです。それなのに私は咳と鼻づまりの中、大勢の前で歌を歌うというおマヌケな事をしてしまいました😵その場にいなかった方には伝わりづらいと思うので、どれくらいひどかったかというと、「いつも練習している私の十八番を歌います!」と自信満々でのど自慢大会に出たら気合が入りすぎて、歌っている最中で入れ歯が外れてしまった・・と同じ位、悲惨な時間でした😭

結局息子の方は彼岸が明けるとすっかり完治🎉元気いっぱいで保育園へ。ところが・・ママの私。あばらが痛くなるほどの咳ととめどない鼻水は少し落ち着いたものの、半月になろうかというのにまだ治らない鼻声と嗅覚(味もよくわからない😰)。

そして土曜日の朝、強烈な頭痛に襲われます。時々頭痛は起きていましたが今までにない痛みと眩暈。午前中休んでもやっぱり痛い。さすがに病院へ→と思いますが「今日は土曜日で午後診察してる頭痛外来ってあるの⁈」と家族ですったもんだ。運良く近所の脳神経内科が開いており駆け込みました。ただ、待合室で座るのもきつい・・椅子に横になっていたらベッドに案内して頂きました。しばらく待ってから先生登場。問診後MRIを撮ることに。実は私4か月ほど前にも別の病院でもMRIを撮っていました。その時は総合病院だったので、問診→検査→結果まで、1か月を費やした上に異常なしでした。今回も「前回異常なかったし何もないんだろうな」と思いながら機械の中に入っていました。

まずびっくりしたのは、さずが専門医院。検査の手際も早ければ結果が出るのも早い。思わず私のあの1か月が何だったのだろう・・と思う位でした。検査を受けて約5分後、診察室へ。「脳のしわも、左右のバランスも、血管もキレイですね」の先生の言葉に内心「また”原因不明”なのかな」と思っていると、「ですので、頭痛の原因はこの蓄膿(ちくのう)ですね」・・思わず「え?」の一言。「”蓄膿”は通称ですから今は”副鼻腔炎”といいます」と先生の説明が始まりました。

結論、ウイルス性の風邪から始まり、2次感染を起こした為、私の鼻の奥や両頬の中には膿がたまり、”副鼻腔炎(蓄膿症)”を起こしているそうなのです。確かに、MRIの写真に写っている私の頬の中は真っ白な”膿”で埋まっていました。コレが後頭部まで刺激しているというので恐ろしい話です。内服で治れば1か月半で治るとのこと。ただ、私は首のリンパの腫れやコリもあり、結局持病の薬も合わせれば1日3回、2種類の漢方と最高11錠の薬を飲むことに😪薬でお腹がいっぱいになってしまう・・(笑)

後で少し調べたのですが、風邪から副鼻腔炎になってしまった方の多くは風邪を引いた時に、しっかり休息を取らなかったり、無理をしてしまって長引かせたのが原因な事も多々あるようです。しかもそれでも放っておくと、髄膜炎などの合併症を起こしたりする方もいらっしゃるそうです。

私もお彼岸の準備があるから・・と無理を押し切った一人ですが、結局「たかが風邪やから、薬飲んでたらすぐ治る」の考えを反省しました。この頭痛のお陰で、週末子供が行きたいと行っていた小旅行にも連れて行ってあげれない、ロクに遊んであげれない、10月は運動会もあるし、御会式おシーズンな上に団参もあるのに・・等々😰

結局、長い期間周りに迷惑をかけることになってしまって申し訳ないな・・と思いながら、一日も早く治る事を祈るばかりです。

これから気温も下がり、体調を崩される方も多いと思います。今更ですが『風邪は万病の素‼』風邪を引いたら、しっかり栄養摂ってしっかり休む!そして10日以上続いたらただの風邪じゃないと思った方がいいかもしれませんね。こんな基本的な事をすっかり忘れていたな~と感じた独り言でした。

2019年5月24日金曜日

”あまちゃんママの独り言①”

~10連休と保育園~
今年は超大型連休になったGWからもうすぐ一か月・・未だに 我が家はその余波が💦

お寺にはGWがないけれど、保育園はやはりお休み。我が家の1歳の息子はいつもお友達から風邪ウイルスをもらってくるので、連休中に体調を崩さないかドキドキでした。案の定初日から発熱し、40℃にまで😱かかりつけの小児科はお休みなので、車で40分かけてぐったりしている息子を日曜日にも診てくれる小児科へ。小児科はやはり賑わっていました😷幸い大事には至らず、再び連休渋滞に呑まれながら帰っている最中、あと8日ある連休に既に憂鬱な気持ちでした😑

夜から姉家族が東京から来福。翌日から(半年前から計画していた)初めての一家全員の唐津旅行のはずが、息子の発熱で私達親子だけお留守番でした。姉家族とは1年に1度しか会わないので、息子にとってみたら初めての従兄達との対面でとっても嬉しかった分、留守番の最中は少し寂しそうでした😓

熱が下がっても、お寺の予定もあり境内で遊ぶだけの毎日。さすがにどこにも連れて行かないのは可哀そうだと思い、最終日に時間を作って海の中道海浜公園へ🌲🌹想像はしていたけれど、それ以上の人人人😵入場するだけで1時間近くかかる😫炎天下の中、子供さんと奮闘している他のお父さんお母さんを見て「(連休が)やっと終わる・・」皆そう思っているような気がしました😝その日、動物や歩くのが大好きな息子は楽しんでくれたようでした。

やっと連休が終わって保育園。ここからが我が家の戦いの日々でした。

息子は3月下旬にも高熱や発疹が出ていて、暫く登園できませんでした。他の子たちより少し遅い新しいクラスでの生活。最初は戸惑いがあったようですが少しずつお友達や先生にも慣れてきたかな・・と思っているさ中にGWが始まりました。

5/7、久々の登園。保育園へ歩く最中から、結局殆ど一日中「ママー」と言って泣いていたそうです。翌日も、その翌日も・・人一倍声が大きい分、先生に預けてからも外にまで響き渡る声を聞くと、息子や先生方への申し訳なさでいっぱいでした😢

次第に夜間にもその影響が・・🌙寝ていても突然わめき散らすようになりました。何を言っても、抱きよせようと思っても全身で暴れて、起きているのか寝ているのかもわからず、落ち着いて又寝るまで2~3時間。それが2回起きることも😰朝は何事もなかったように早く起きてくる💧泣き声は家中に響き渡るので、家族は疲労困憊でしたし、寝不足の息子が今後どうなっていくのか不安でたまりませんでした😴

たまらず、園の先生に相談して様子を見てもらうことに。その日は一人の先生がずっと付きっきりで、息子をみて下さっていて、退勤の時間過ぎても私が迎えに行くまで息子と待っていて下さっていました。何日かその対応を続けて下さり、続けて行くと少しづつですが園で泣く時間が減って、日中は元気に笑って遊ぶようにもなってきました。

只、登園する際は相変わらず号泣😫道順を覚えているようで、ある角を曲がると泣き始め先生に預けるまで大声で続いていました。夜泣きも少しマシになったが相変わらず・・の毎日でした。

ところが一昨日、一度は起きたもののすぐに又寝付いて朝までぐっすり😆昨夜も泣かずに寝てくれました!!更に・・💗

あんなに嫌がっていた保育園ですが、登園時に「自分で歩く」と言って園の門を自分で通り、きちんと座って靴を脱いでくれました。その後はしがみついて、少し抵抗はしていましたが泣きながらも自分から先生の方にいったり、すぐ泣き止んでいました😆

まだ預ける際に泣くけれど、ここまでの進歩に思わずほろっと来ちゃいました😹息子と園の先生方が毎日一生懸命頑張ってれたのだと感じると、ありがたくてありがたくて・・。


2017年12月26日火曜日

初詣&写仏コンテスト

写仏コンテスト開催!!締め切り2018.1.20までです。

募集内容は下記をご覧下さい。



 塗り絵のモデルは・・最上稲荷様です。初詣期間に下絵をお配りします
応募は、郵送又は階段下に応募ポストを設置しています。
小さなお子様からお年寄りまで、どしどしご応募下さい!!

2016年1月30日土曜日

初午(はつうま)・節分祭のお知らせ

今年も皆様の星回りを良い方向へと導く星祭りと併せて、2月7日(日)初午・節分祭をとり行います。そこで過去にもこのブログで取り上げましたが、もう一度簡単におさらいしていきます。

そもそも初午とは?・・・

2月最初の午の日の事で、この日は昔からお稲荷様の祭礼を行う日でした。お稲荷様は元々五穀豊穣の神様で、それが次第に商売繁盛・無病息災・子孫繁栄等のあらゆる開運祈願の対象になり、特にこの初午祭に祈念すると、ご利益があるとされています。
常光寺には、それこそあらゆるお願いのエキスパートでいらっしゃる最上稲荷様が祀ってあります。(ただし、狐さんではなく菩薩様です。)福岡の日蓮宗のなかでも、この初午祭を行える寺院は多くありません。この貴重なご縁を生かして、是非ご参詣下さい。

当日は、
11:00~ 法要
12:00~ 豆まき・福引抽選会
12:30~ 昼食
を予定しております。

豆まきにつきましては、常光寺には安産・子育て・祈願の神様である“鬼子母神様”をお祀りしていますので、ひたすら「福は内」といいます。また撒かれるものは豆やお菓子だけでなく、豪華景品が当たるくじを混ぜて撒きます。また、福引抽選会では1月の行事までに御祈願を申し込まれた方々に超特賞も含めた抽選会を行います。普段と違う、年に一度だけのお寺のワイワイ行事!皆さんで楽しみましょう!!どうぞご家族揃ってご参詣下さい。

2015年12月2日水曜日

いい夫婦とは ③

前回に引き続きまして、「夫婦」についてのお話です。

【日蓮聖人から学ぶ「夫婦」とは?!】

ここでは日蓮聖人がおっしゃっている夫婦の在り方について、代表的な三点をあげていきます。

(1)妻は夫を信頼して頑張っていきなさい
   「家に男なければ人の魂なきがごとし」
   「女人となる事は物に随(したが)って物を随える身なり」

(2)夫を支え動かす妻の力を大切にしなさい
   「矢のはしる事は弓の力・・〈中略〉・・男のしわざは女の力なり」

(3)夫婦はお互いを何ものにも代えがたい存在として尊重し合って暮らしなさい
   「男は羽のごとし、女は身のごとし。羽と身と別々になりなば、何を以て飛ぶべき」
   「女人は男を財とし、男は女人を命とす」

日蓮聖人は、夫だから男だから、あるいは働きがあるから女より偉いとか、逆に妻が働きがあるから夫より偉いとかの固定観念は全く持っていらっしゃいませんでした。夫婦の在り方は千差万別であっても、大事な事はお互いを信頼し、尊重する事だとおっしゃっているのです。

【親子は一世、夫婦は二世】

過去・現在・未来を仏教では三世といいます。親と子の関係は現世で終わる一世のもの、夫婦関係は現世と来世の二世に渡るつながりの深いものです。「二世を契る・二世を誓う」とは夫婦になる事、それを誓う言葉として用います。決して親子が冷たい関係であるという事ではないのですが、親子は互いに選ぶ事のできない関係であり、一般的には苦労や努力を重ねて作り上げた関係ではありません。夫婦は本来、他人同士が自分達の意思で作り上げていくものですから様々な葛藤があります。葛藤がある分、絆も深くなります。夫婦は最後の最後まで傍にいて面倒を見ます。「いつまでも伴侶がずっと若く元気でいる」という事はありません。もう結婚生活も長いから・・ではなくその絆の大切さを忘れない事をお釈迦様も日蓮聖人も強くおっしゃっています。

そして、その絆の大切にしている親の背中を見て、子供も「自分も結婚したいな。こんな夫婦を自分も築いていきたいな。」と思います。決して反面教師になる事無く、相手を気遣う配慮・お詫びを入れる勇気を見せていく事は大事な事ですね。元々は他人同士の二人なのですから『親しき仲にも礼儀あり』の心構えが必要なのだと思います。

お札にお願いをする前に、自分で出来る最善の『家内安全』をしていきましょう。

2015年11月29日日曜日

いい夫婦とは ②

なにやら急に寒くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今回はお釈迦様の言葉から「夫婦」について学んで行こうと思います。

【お釈迦様から学ぶ「夫婦」とは?】

昔々、インドにシンガーラという出来の悪い若者がいました。シンガーラの父親は亡くなる直前に息子の事を心配して「六方を礼拝しなさい」と告げました。シンガーラは父親の遺言を守ろうと決意しましたが、肝心の「六方とは何か?」という事を知らなかった為、どうすればよいのかわからず、東西南北上下をただ闇雲に拝みました。シンガーラは「人に言われたからやる」という性格で、物事をしっかり理解しようとはしません。
ある日、この様子を見ていたお釈迦様は「人に言われたからやるのではありません。物事には意味があるのでしょう。六方の礼拝の仕方はそのようなやり方ではありませんよ。」とおっしゃって正しい六方の意味を定義なされました。六方とは人間関係の事であり〈東=親子関係〉〈南=師弟関係〉〈西=夫婦関係〉〈北=友人関係〉〈上=宗教者と在家者の関係〉〈下=主従関係〉です。これらの六つの関係を正しく守る事で、安全に幸福に暮らせる、と説かれたのです。この教えを説いている経典を『六方礼経(ろっぽうらいきょう)』といいます。

六方礼経から学ぶ『夫婦円満の秘訣』!

西の方角というのは夫婦関係です。家族が円満であれば、西の方角から自分を護った事になります。社会では人間関係に困っているという人が多いようですね。円滑な人間関係を築く為に、色々と勉強もします。しかし人間関係といえば、会社との関係・会社の同僚との関係ばかりを考え、家族は人間関係の枠に入らないと思われる方も多いと思います。ところがこれはとんでもない間違いなのです。家族との関係も円滑に出来ない人が社会に対しての人間関係がうまくいくわけはありません。伴侶や子供の気持ちがわからなくても、会社ではリーダー格でいる人もいますが、このようなリーダーは、社会に対しても危険な存在だといわれています。
円滑な人間関係を築きたい方は、まず家族との円満な関係を作るべきで、子供よりも先に伴侶との関係が何よりも大事です。この経典は、元々シンガーラに説かれたものなので、先に、奥さんとの関係が説明されています。必要な条件は五つあります。

①奥さんを誉める事

②奥さんを軽蔑しない事

③奥さんを裏切らない事、不倫しない事

④家の権利を任せる事

⑤奥さんがおしゃれもできるように、服や装飾品などを与えてあげる事

「何だそんな事か」という気もするかもしれません。しかし、2500年前のインドの社会では、女性にも平等な立場があったかどうかわかりません。「女は家の付属品」とおもわれていたのではないでしょうか。これは、お釈迦様が女性の心理をお分かりになって、説かれたものではないかといわれています。

次に、奥さんが夫に対して守るべき五つの条件です。

①仕事を良く処理する

②両家の親族を大切にする

③不倫しない

④家の財を守る

⑤勤勉になすべき事を、上手にこなす

現代社会では、家事をせず外で仕事だけをしたがる女性もいます。また逆に、夫婦共働きなのに、家事は女性だけの責任だと思う男性もいます。お釈迦様は男女平等だと見てらっしゃるのです。男性が外で仕事をするなら、家事は女性の仕事だとここではおっしゃっています。昔は「会社で仕事」という形ではなかったので、家の収入を得る為に、女性もお手伝いした事でしょう。だから、家の財を守る・管理する事などに女性の参加は不可欠だったと思われます。
夫婦でこの10項目をよく理解し、生活するならば、円満な家庭環境を築く事が出来るとお釈迦様はおっしゃっています。

次回は日蓮聖人から「夫婦」について学びます。