お釈迦様は約2600年前にお生まれになったそうですが、その生誕に関してもとてもミラクルな伝説が沢山残されています。
お釈迦様のお母さんであるマーヤ夫人は35歳のある夜」、天から六つの牙を持つ白い象が降りてきて、右脇より体内に入る夢を見ました。その時大地が激しく振動し、数日後に自分の体に新しい命が息づいた事を知ったのだそうです。4月8日、マーヤ夫人は出産の為に生家に向かう途中、お城から30㎞程離れたルンビニーという花園を通りかかった際、美しく咲き誇る無優華(あそか)の花に手を伸ばしました。その時に、右脇からお釈迦様がお生まれになったそうです。
驚くのはそれだけではありません。普通の赤ちゃんは生まれると大体「オギャー!」から始まります。ところが、お釈迦様は生まれるとすぐに、東西南北にそれぞれ7歩ずつ歩き出し、右手で天を指差し、左手で地を指差して「天上天下唯我独尊(てんじょうてんがゆいがどくそん)」とおっしゃったそうです。これは「世の中の中で私が一番尊い」という意味ではありません。「生きとし生けるもの全ての命はそれぞれがとても尊い命である」という意味です。私達はとても大きな命のつながりの中で生きています。ご先祖様の誰一人が欠けても自分はここに存在しません。また私達が生きているという事は沢山の命によって生かされている事でもあります。顔も名前も知らない人もそうです。植物や動物もそうです。勿論、自分自身も自分の為だけに生きている訳ではなく、他の為に生きているという事でもあります。それぞれの命がお互いに生かし、生かされ合い、生きているのです。その命の尊厳をうたった言葉が「天上天下唯我独尊」なのです。お釈迦様のエピソードはまだまだ沢山ありますが機会がありましたらまた書きたいとおもいます。
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