お塔婆とは?
お塔婆とは遺骨を埋葬する際や年忌法要などの時に供養のためにたてる細長い板の事です。これをお寺に依頼して建てることを塔婆供養といいます。これは亡くなった故人や御先祖様に対しての供養の1つの形であり本来は親族が見守る中、供養する方が良いのですが、実際に遠方に引っ越しをしたりなどの様々な理由でお墓参りが出来ない場合には、お墓を守っていただいてるお寺に電話し、お塔婆を建てる供養のみを依頼する場合もあります。また料金を納める際の表書きには「塔婆代」と記します。常光寺では一体3000円です。
お塔婆の表には『南無妙法蓮華経』のあとに供養したい対象を書きます。申し込まれる主なものとして、各家先祖代々の霊、本年度初彼岸の霊、水子の霊、屋敷周辺・土地因縁・事故横死・有縁無縁の霊、畜生の霊等があります。日蓮宗においてはこれらを“髭題目”と呼ばれる独特の書き方で表します。これは日蓮聖人がかつて、佐渡に島流しに遭った際、大嵐の中、竿で波に書いたお題目の筆跡がこの書き方だそうです。ちなみにお題目を波に刻んだ瞬間、たちまちに嵐はおさまり、日蓮聖人と船頭達は無事に海を渡る事ができたそうです。
裏には『一聞法華経 決定成菩提』のあとに申し込んだ方(施主)のお名前を書きます。これは「どのような人も、たとえ罪深い人でさえ法華経を聞き、唱えその功徳を受ければ仏になる事ができますよ」と日蓮聖人が解釈されている言葉です。
お彼岸やお盆などにもお塔婆をあげて供養しますが、このお塔婆は本堂でお経をあげた後に、外に立てて供養を続けます。立てたお塔婆に風が吹きその風に当たった万物は苦を離れ、徳を受けるという教えがあるからです。お墓などに文字を書いた板木が立っているのもこれと同じ意味です。
このように、お塔婆を立てて供養する事は限りなく良い事なのです。関東のほうでは法事を行う場合には、家族がこぞって仏様にお塔婆をあげる風習があるようです。ご先祖様や生まれてくる事が出来なかった命、また家族としてともに暮らしたペット等の供養もできて、自分も徳を積むいい機会ですね!
0 件のコメント:
コメントを投稿